前回のインプレッサ開発ストーリーの続きです。
主力である1.5リッターセダンに加えて、2リッターターボのセダン、
「WRX」の開発が決定。このWRXはハッタリで固めるのではなく、
競技やサーキットに持ち込んでも通用するような、本格的な
スポーツセダンである必要がありました。
エンジンは、BC5レガシィRSの2リッターターボEJ20。
しかしこれをそのままポンと載せるのではなく、
ライバル達を凌駕する更なるパワーアップが求められました。
タービンを三菱重工製に変更し、パワーアップとターボ特性、
トルク特性の更なるマッチングを図るなど、多岐に渡る、
様々な改良が徹底的に施されたという事です。
当時ライバルとされていたのは、三菱E39AギャランVR-4や、
日産RNN14パルサーGTi-R。WRXはこれらを上回る
最高出力240psを目指し、見事に達成。それと共に必要な
剛性アップ、そして軽量化も熱心に取り組まれました。
アルミボンネットを採用した事は、その一例と言えます。
アルミ鍛造製フロントロアアームの採用も同様。
当時の2リッターセダンレベルからは異例とも言える程の、
オーバークオリティな技術や装備。スバルの本気が見えます。
そして、エンジンの上に置かれたインタークーラーに
空気を取り入れるためのダクトがボンネットに開いていますが、
このダクトは社内で設定していた前方下方視界に関する
社内基準を満たすものではなく、視界を重視するのか、
冷却性能を重視するのかという問題が出てしまったそうです。
スバルの視界に関する社内基準は他社よりもすごい厳しい
という話も聞きます。で、問題に対するスバルの回答。
スバルは後者を選択し、ダクトはそのまま採用されました。
やはりインプレッサは、性能を追求する方が相応しいと。
非常に頑固なスバルですから、そう簡単に妥協したり考えを
曲げたりする事はまずありえません。でも必要となれば、
それとは別に、最も重視するべき方向へ柔軟に対応する。
この辺りのやり方を見ても、技術者集団という感じがします。
で、ターボモデルのラインナップにはロードスポーツである
「WRX」と、競技向けモデルとして「WRX-RA」を用意。
両車は細かい仕様等までもがハッキリと差別化が図られ、
街乗りか、競技か、という異なる使用用途に対応させました。
なお、WRXにはワゴンもありますが、初期構想においても
ワゴンWRXはあったそうですが、開発は中止されたとか。
そんなスバルですが、後で必要性があると分かったのか、
ワゴンWRXはその後遅れてデビューする事になります。
ちなみに、「WRX」という名前の由来。いろいろな話を見ますが、
レオーネ時代からスポーツモデルに冠される「RX」という
グレード名と、「WRC(世界ラリー選手権)」の両方を合成した
ネーミングであるそうです。ちなみに、「RA」は「RALLY」の
の事だと思っていたら、「Record Attempt(=記録挑戦)」
という意味だそうです。「RALLY」の意味も含んでそうな気も
しますが、実はこんなような由来だったという事で。
さて、セダンNAモデルのCF、CS、CX、HX、HX Edition-S。
セダンターボモデルのWRX、WRX-RA。そしてワゴンNAモデル、
CS、CX、HS、HX、HXエアサス、HX Edition-Sのラインナップが
完成し、インプレッサは市場に投入されました。
このラインナップを見ても分かる通り、インプレッサの主力であり、
スバルが想定していた売れ筋になるであろうモデルはNA。
しかしその予想に反して、勿論NAモデルも売れなかった訳では
ないですが、それ以上にWRX系の人気が爆発。
スバルが出した本気のスポーツセダンは、「ホンモノ」を
求める人々にもきちんと受け入れられました。
WRXは、1992年にドイツニュルブルクリンクでのタイムアタックで
ウェット路面が混在していたにも関わらず、8分29秒93という
2リッター車としては驚異的なタイムをマークした事もニュース。
日産BNR32スカイラインGT-Rが8分20秒台、ホンダの
NA1NSXが8分17秒台。悪いコンディションの中、
直接比較は出来ないものの、それにしてもWRXのタイムは立派。
「スバルからすごい車が出たらしい」、そんな噂話もあったのかな?
WRCでの輝かしいばかりの活躍も相まって、スバルファンは勿論、
WRC好きやスポーツセダン好きにも幅広く支持されたWRXは、
インプレッサの販売を支えるモデルにまでなったのです。
ちなみに、一番最近のアタックでは8分を切っています。
これぐらいのタイムになると、BMWのM3だとか、ポルシェだとか、
そういった類いの排気量もパワーも大きくて、しかも値段も高い、
そんな車ばかりが名を連ねているらしく、その中に2リッターで、
しかも4ドアのインプレッサが入っているのは鼻高々です。
GC8では出せなかったタイムが、GDBでは見事達成!
初代GC/GF型はデビュー後、幾多の改良が行われました。
STiバージョンがデビューしたり、リミテッドも出ました。
衝撃的だった、WRCマシンそのまんまなイメージの22B。
最終型では最強のスペックを誇ったS201も登場しました。
ワゴンも、様々な限定車や、RVブームが押し寄せた頃は
グラベルEX、レトロブームの頃はカサブランカなどなど、
多数のモデルが世に送り出されました。
そんなGC/GF型は、1992年にデビューしてから非常に長い
モデルライフの後、2000年に2代目GD/GG型へバトンタッチ。
2代目となった後も進化の手が緩められる事はなく、
丸目→涙目→吊り目というフェイスリフトがちっぽけな事に
思える程に、中身の進化に全力が注がれ続けています。
GD/GG型からは、WRXとWRX STiの差別化もより一層
図られ、更に魅力的なラインナップになっています。
また、主にSTi系は速さを求めて進化していった訳ですが、
速さ云々だけでない魅力を多数放っており、それが未だに
旧モデルにも圧倒的な支持がある事が証明しています。
ランエボもそうですが、とても愛されている車だと感じます。
形も中身も大きく変わっていますが、どれもハッキリとこれは
インプレッサだと言える、理屈じゃない何か筋のようなものが
ハッキリと通っていて、変わらないでずっと受け継がれている。
それがインプレッサを好きでい続けられる理由であり、
逆に言えばそれこそがインプレッサであるという証。
それを保ったまま、更に進化しなければならないのです。
仮に名前だけ受け継いでまったく違う車になってしまったら、
それはインプレッサは死んだも同然だし、ファンも見切る。
WRCをはじめ、世界中でインプレッサは戦っています。
最強のライバルであるランエボとの激しい戦いの中、
極限の状況の中で、進化し、磨かれていくポテンシャル。
勿論、ユーザーから送られてくる意見や要望も大切。
「ユーザー一人一人が立派なテストドライバー」とし、
インプレッサの進化に役立てられています。
インプレッサはラリー史だけでなく、日本車史、いや、
自動車史においても名車と言えると思います。
一体どこまで進化するのか、楽しみでなりません。
最強のライバル、ランエボと共にインプレッサもまた、
日々エボリューションし続けているのです。
最近になって、Sシリーズの方向性が面白くなってきてます。
欧州のAMGやM、S・RSを強く意識したモデルが出てきて、
競技のイメージが強かった今までのインプレッサとは違う、
大人な感じの落ち着いたインプレッサも出てきています。
こういった方向性に関しても、非常に興味があるところです。
メルセデスの「AMG」、BMWの「M」、アウディの「S・RS」に、
スバルの「S」が加わる日がいつか来るかもしれません。
欧州も意識した開発は、スバルを成長させてくれると思います。
今後もインプレッサの様々な挑戦は続くだろうな。
同じ時代に生き、それを見続けていける事は幸せ!
スバルインプレッサに出逢えて、本当に良かった、
それだけで生まれてきて良かったと思える程に、いとおしい。
自分にとってはもはや、単なるクルマや機械ではない。
インプレッサ・・・考えただけで胸がいっぱいになる。
なんて魅力的な車なんだろう。自分でも不思議に思う。
パワーとか速さとか、それは魅力のヒトカケラでしかない。
それに勿論、WRX系の事だけを言っている訳じゃない。
NAもワゴンも、インプレッサである以上全てが特別な存在。
今までもこれから、ずっとずっと俺の中では、
インプレッサがナンバーワン!
これ以上好きな車なんて、もう考えらんないよ。
ずっとずっと、一生大好きだからな〜(^-^)
インプレッサ大好き〜〜!!
\(///▽///)/
結局これで終わるのか・・・ _| ̄|○
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
という事で、「インプレッサの成り立ち篇」はこれで終わりです。
かなり贔屓目入ってたかもしれないけど(笑)
注:バージョン名の「STi」は現在では「STI」に改められましたが、
「STi」の頃のモデルと「STI」の頃のモデルを分けないで
混ぜて説明している部分だと、どちらの「エスティーアイ」で
書くか困ってしまいます。なので、ここでは勝手に「STi」表記に
統一しております。
例えばGDBは丸目と涙目が「STi」、吊り目が「STI」となり、
GDBのSTi全部まとめての説明だと、「STi」と「STI」の両方が
存在するので、断りナシだとツッコミを入れられる可能性が。
一応、その対策って事で(笑)
P.S.次から何書こうかな〜?
♪BGM:ケツメイシ 「さくら」
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